その一冊、『われら』ザミャーチン著 松下隆志訳を読む。
訳者というと個人的にはソローキンのバッチグーな翻訳をあげる。
文庫の帯の惹句がかなりすごい。
気になる人は書店店頭で要確認。
気になる人は書店店頭で要確認。
セックスまでなんだか事前に検査され、スケジュール管理され、
「該当日」に申請、ピンクのク―ポンが配給され、
営むときにクーポンを渡すという。
優生学的なものが背後にあるのだと思うが、説明はない。
「該当日」に申請、ピンクのク―ポンが配給され、
営むときにクーポンを渡すという。
優生学的なものが背後にあるのだと思うが、説明はない。
主人公は「数学者で、宇宙船『インテグラル』の建造技師」。
彼が書いた40の「記録」からなる。
彼が書いた40の「記録」からなる。
そこには、仕事のこと、友人や気になる女性のことが記されている。
監視されている重苦しさからあえて逃れようとしてなのか、
時折予定外の行動をする。酔っているような、ラリっているような。
宇宙船『インテグラル』のテスト飛行で俯瞰する地球、単一国。
最終の記録40で単一国の「指導者恩人」と会う。
危険思想は除去、粛清される。
ああ確かに『1984年』のラスト部分と雰囲気が似ているかも。
危険思想は除去、粛清される。
ああ確かに『1984年』のラスト部分と雰囲気が似ているかも。
登場人物がすべて記号であらわしているので、即物的な印象を与え、
結果としてSF的純度を高めている。
あるいは抽象化、神話化ってことかな。
結果としてSF的純度を高めている。
あるいは抽象化、神話化ってことかな。
一周してナターリヤ・ソコローワやミハイル・ブルガーコフなど
このあたりのソ連のSF系の作家がナウ。埋もれている人はいないのだろうか。おせーて!!
関連したレビュー。
『旅に出る時ほほえみを』ナターリヤ・ソコローワ著
『犬の心臓・運命の卵』ミハイル・ブルガーコフ著