お嬢さん お入んなさい

 

お嬢さん [DVD]

お嬢さん [DVD]

  • 発売日: 2017/07/21
  • メディア: DVD
 

 
図書館がやっと再開する。
手持ちの未読本も底をつき、再読本も飽きたので、
書店に行って仕入れる。

『小説版 韓国・フェミニズム・日本』、『われら』ザミーチャン著 松下隆志訳。
ブックジャンキー、好物はビーフジャーキー。

 

GYAOで『お嬢さん』パク・チャヌク監督を見る。
噂では聞いていたが、なるほど、好みだ。
なんと原作は、サラ・ウォーターズの小説『荊の城』。
設定を日本統治下時代に置き換えたそうな。
どおりで。
 
日本と英国に魅了されたお嬢さんの叔父。豪勢な屋敷には蒐集された稀覯本の数々。
お嬢さんの母親は亡くなっていて、お嬢さんに遺された莫大な遺産を狙おうと
「詐欺集団」から侍女として来た女の子。そして日本人の伯爵になりすます男。
男はお嬢さんのハートを盗んで最終的に財産を自分のものにしようとする。
騙し、騙され、話は二転三転…。
 
ストーリーが面白いのは言うまでもないが、絢爛たる映像美。映画美術が素晴らしい。
ツィゴイネルワイゼン』、『陽炎座』など鈴木清順映画などの美術監督だった木村威夫ばり。
金子国義画伯の少女緊縛シーンの油絵が映像になった感じ。
 
お嬢さんと侍女の女優がしなやかで偽伯爵や伯父の俳優がグロテスクで。
日本人役が多いのでセリフも日本が多いという異色の韓国映画
スラング差別用語もまんま日本語の会話に出てくるのは、なんか小気味がよかった。
お嬢さんと侍女の全裸ラブシーンは、修正がなければさぞ美しかったろう。