おばさまから

 

副業先のおばさまから
佐伯泰英の時代小説、読んだの、山のようにあるから
あげようか」
と言われた。

 

(心の声)
ラヴクラフト全集や世界幻想文学大系なら
喜んでもらいやす」

 

ま、そんな奇特な人はなかなかいないだろうし。

 

時代小説は老後に取っておこうと思ったが、
目の前にそびえたつ
ホラー山やスリラー山、ミステリー山。
征服しきれずに終わりそうだし。

 

とある夕方、インターホンが鳴った。
出たら、聞き取りにくい。活舌が悪く、しかも小声。

セールスや宗教の勧誘じゃないなと
ドアを開けるとおばさまが2人。

 

回覧板と挟み込む書類を手にしている。

持ち回りの町内会の当番がうちの番だと。
町内会費も徴収しろと、リストを渡される。

 

年会費は、1200円。
どのように使われているかは気にしない。
上納金にしては安いと思って。

 

随分前に担当した。
住んでいる人が若干変わったりしているが、
人数的にはほぼ同じ気がする。

 

路地を出た先がまだ空地というか野原になっていて
子どもの遊び場や犬のトイレになっていた。

 

日が暮れるとどこからかコウモリが飛んできていた。

ほんの二十数年前のことだ。

 

うちも井戸水が使えたが、
途中から枯れだして水道に交換してもらった。

 

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