紫外線は強く、風は思ったより冷たく、湿度は低く。
『怪奇小説傑作集3 英米編』を再々読しながら、
『思考の技法-直観ポンプと77の思考術-』ダニエル・C・デネット著 阿部文彦・木島泰三訳を途中まで読む。
フライング気味に引用。
「アルゴリズムの定義」
「(1)基質中立性―長除法の手続きは、それを鉛筆で行おうとペンで行おうと、紙の上で行おうと羊皮紙の上で行おうと、ネオンライトで書こうと、飛行機で空中に書こうと、あるいはお好みのどのような記号を用いようと、同じようにうまくいく。その手続きの力は、論理的な構造に由来しているのであって、この手続きを実現する際の素材の因果的な力に由来しているのではない。素材の因果的な力は、定められたステップが正確にたどられることを許すものでありさえすればいいのである」
「(2)根底にある無精神性――略―アルゴリズムは初心者の料理人でもついて行けるようにデザインされたレシピである。―略―つまり、プロセスを最も単純なステップへとうんざりするほどばらばらに分解して、賢明な決断や慎重な判断や直観といったものを、レシピの読み手に一切求めないのである」
「(3)結果の保証―アルゴリズムが行うことは何であろうと、手順の誤りなく実行されさえすれば、常にそれがなしとげられる。アルゴリズムとは絶対万全のレシピなのである」
アルゴリズムがコンピュータをつくった。
知っている人には、そんなことかと思う程度だが、
ここを読むとなぜか目からウロコ状態のオレ。
関係ないかもしれないが、以前、建設機械メーカーの方にインタビューしたとき、
設計図の重要性を話されていた。
国内も海外も、新人工員も熟練工員も均質の建機がミスなく納期内につくれるのには、
いかにわかりやすくシンプルな設計図を仕上げるかという。
この章の結びが大事。試験に出ます。
「ダーウィンが発見したものは、実を言えば一つのアルゴリズムではなく、明確に見分けようのないくらいに関連し合ったアルゴリズムの大きな集合体だった」
「ダーウィンの偉大な思想」をかいつまんで作者はこう述べている。
「地上の生命は、たった1本の枝分かれする樹―生命の系統樹―を通して、何らかのアルゴリズムのプロセスによって、何十億年もかけて生み出されてきたのだ」