『暗号通貨vs.国家 ビットコインは終わらない』坂井豊著を読む。
第6章「正社員は減ってないし、会社は無くならないし、電子化はそう進んでいない」が直接、暗号通貨とは関連していないが、大事なテーマを扱っていて
なるほどと思ったので感想-2にまとめた。
いま、話題の「総務省統計局の労働力調査」によると意外なことに
「正規社員は増えている」それ以上に「非正規社員が増えている」。
増えた分、減ったところがあるのだが、それは「自営業者」だと。
確かに近所の小売店がバタバタと閉店ガラガラ状態だしな。
「働き方改革」は、正規、非正規の賃金格差を縮めることも狙いの一つだが。
本業はアーティストやフリーランス。
何時間か何日かのシフトで非正規として働いて生活費を補填する。
本当に非正規社員の待遇が良くなるのか。
自分の好きなことを仕事にして過不足なく暮らしていける。
これが「働き方改革」だと思うんだけど。
次がAI。作者は、こう述べている。
「産業革命以降、繰り返されてきた「機械化が失業を生む」というフレーズの現代的な言いかえに過ぎない」
大騒ぎすなと。
だって人間は有史以来非力化を家畜を利用したり、「道具」を発明して
生産性や効率性をあげていまに至る。
AIが得意なところはAIに任せればいい。
シンギュラリティは杞憂なのだろうか。
最後に「ロースキル労働者」。
高度プロフェッショナルの反対語。
ゆくゆくは移民層がメインになるのかもしれないが、
彼らが、権利を主張する案として作者が挙げているのが
「労働組合を作って賃上げ交渉をする」
ということ。
マルクスのゾンビ?いや、マジで。
恰好の例でフランスの「黄色いベスト運動」を取りあげている。
暗号通貨と同じ分散システムだと。
あ、つながっていたのか。
一人より団体。
魚篇に弱いと書く鰯。
一匹では弱いイワシが群れで泳ぐ絵が浮かんだ。