- 作者: 坂口安吾
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1985/10/25
- メディア: 文庫
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原稿用の金融関係の本を濫読する。
合間に読む本とのギャップが楽しい。
枯葉が冷たい風で舞っている。
『日本探偵小説10 坂口安吾集』より『明治開化 安吾捕物帳』を読む。
選りすぐりの9編だそうだ。
主人公の探偵と彼の取り巻きと後見人、知恵袋、
勝海舟が安楽椅子探偵ぶりを発揮する。
キャラがきっちりしているので量産は可能だろう。
さほど期待せずに読んだら、これがよくって。
安吾の探偵作家としての手替え品替え、引き出しの多さが意外。
当時の世相と男女の愛憎や時流に乗れたか乗れないかで
立場が逆転する。私怨や出世欲などが殺意となる。
江戸と東京の光と影。
新しい文化と古い文化。
落語のような文体が数々の殺人を通してカオスの明治時代を炙りだす。
これ、ドラマにいいじゃんと思って検索したら、
ノイタミナでアニメになっていた。びつくり!
1話だけ見たが、明治ではなく近未来の日本が舞台になっている。
キャラを借りた新作。
「UN-GO」にBを足すとBUN-GOになる。
てなことで『明治開化 安吾捕物帳』の残りの作品を読むことにする。