- 作者: 坂口安吾
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1985/10/25
- メディア: 文庫
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12月らしい寒さの日曜日、
去年出遅れて買えなかったクリスマスケーキの予約をする。
ついでにエクレアも。
『日本探偵小説10 坂口安吾集』より『不連続殺人事件』を読む。
安吾って高校の時『堕落論』を読んで以来。
『不連続殺人事件』は映画で見て読んだ気になっていた。
『桜の森、満開の下』も同じ。
内田裕也が探偵かと記憶していたけど違った。小坂一也だった。
予告編を貼るが、コスモスファクトリーの音楽が良かったのも覚えている。
今となっては古典なので途中で退屈するかと思ったら、
出て来る人物がみな怪しくて。
悪い奴ほどよくしゃべるの典型。
エロ、グロ、デカダン。会話の妙に感心する。
「名探偵・巨勢博士」は、最初は聞き役に徹して影が薄いが、
最後に橋田寿賀子ばりの長台詞で犯人を解明する。
って、劇場版『名探偵コナン』を思わせる。
途中に作者が犯人を当てた読者に賞金を進呈する件も
当時は話題になったのだろう。
もったいつけた文体がなかなかよろしい。
単行本で出たのが昭和23年。
コンテンツとしては劣化していないので
再映画化してくれないかな。
都築道夫による解説『安吾流探偵術』が
世界を深めてくれる。