幸せって何だっけ-3

 

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『幸福とは何か』長谷川宏著の感想の続き。
「第二章 西洋近代の幸福論―道徳と幸福の対立」
作者は神が人間の幸福を支配していた中世をすっ飛ばして
近代へ。
ベーコン、デカルトをさらっと紹介してヒュームへ。

「ヒュームは人間の本性を知性と感情と道徳という三つの面から
明らかにしようとする」

 

 

んでもって伝統的な「理性への信頼にヒュームは異を唱える」。

 

「わたしたちの日々の経験の主体をなすのは、外界との触れ合いのなかで得られる印象であり、観念であり、快楽や苦痛の感情である。神の絶対的支配を背に向けてそのような経験に即くことは、理性的なるものへの懐疑と否認にまっすぐ通じる試みだった」

 


人は理性では動かない。どことなく行動経済学にもつながる。
「ヒュームの経験論」と幸福はしっくりこないようだ。
「道徳と幸福の対立」って自由と平等の対立とも似ている。
道徳を重んじると全体幸福的なものが個人の小さな幸福よりも優先される。
息苦しいかも。逆だと、富める層が優遇となり不平等な社会になるのでは。

次はアダム・スミス
「共感を道徳感情の土台に据えるアダム・スミスの道徳論」
を述べている。
スミスは上から目線じゃなくて考える。

 

「社会に生きることがそのまま共感の経験を積み重ねることであり、
共感の感覚を身につけることだった。社会に生きることがおのずと道徳感情の根幹をなす共感の育成に通じるのだとすれば、道徳をめぐる人的な教育や訓育の類は必要がなく、平静に、沈着に社会を生きることがすなわち人を道徳的にする教育そのもの、訓育そのものだった」

 

 

さすが経済学者。プラグマチックというか性善説的というのか。
人間は学校や会社など組織、社会に入って生き方を学ぶ。
「共感」とは一般的に使う意味ではなく
共通感覚、コモンセンスのことだろう。その延長に幸福があると。
人は人を幸福にも不幸にもする。
この項、ゆるゆると続く。予定

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