コゲつくような

自生の夢

自生の夢


ネコにエサをあげた。
このへんを散歩している白黒ネコ。
耳カットしているので地域ネコだろうと妻が言う。
ペット供養で繁盛している近所の寺が利益還元で
地域猫の面倒をみているらしい。不確認情報。
にしてもコゲつくような暑さ。

『自生の夢』飛浩隆著を読む。
読んだことはあるのだが、
ブログにはあげていない。
うまくまとまらなかったのだろう。
SFにカテゴライズされるのだろうが、
エッシャーとかキリコとか
そんな不可思議に世界に誘われる。
見たことのない風景。
見たことのない現象。
いわばわかる人だけウエルカム。
1から10まですべてお膳立てされていて
マクラからオチまできっちりついている小説に
なれている人は面食らうだろう。
暗喩が、西脇順三郎の詩をイメージさせる。
見当違いかもしれないが。
ちょっとだけ内容を紹介。

『海の指』は、ディストピアもの。
消滅してしまった近未来の日本。
その理由も残っていないほどの消滅。
わずかな土地とわずかな人間。
それでもまだ容赦なく破滅はやってくる。
『海の指』というタイトルで画家は絵を描き、
楽家は楽曲をつくるだろう。
関係ないが池田満寿夫の版画に
『海のスカート』という好きな作品がある。

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