- 作者: ナシーム・ニコラス・タレブ,望月衛,千葉敏生
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2017/06/22
- メディア: 単行本
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音声データを人力で起こす。
『反脆弱性』ナシーム・ニコラス・タレブ著を読んだ。
通常というかこれまでは
脆弱、頑健という二項対立だった。
そこにタレブは反脆弱というものを
持ち込んでこのトライアングルこそ
見えにくい時代を乗り切るツールだと。
万能法則だと言わんばかり。
いろんな観点からその正当性や整合性を
論じている。
関係ないが、
かのバタイユは知と無知の二項対立に
非知を持ち込んだ。
頭でっかちな知性主義にアンチを食らわせたってとこ。
面白いつっても、難しいところはある。
でも、悩まず読み進めばいい。
「反脆さは耐久力や頑健さを超越する」
言うなれば柔構造の知だ。
「経済全体が反脆く“進化”するためには、個々の企業が脆く、
破綻の可能性を持っていることが欠かせない。進化が起きるには生物(やその遺伝子)が死滅し、別の生物で置き換えられる必要がある。そうでなければ、いつまでたってもシステム全体は改善しないし、適応度の低い生物が繁殖してしまう」
「朝。コーヒー・メーカーでカプチーノを作るたびに、私たちは
失敗した起業家の脆さから恩恵を受けている。失敗した起業家がいなければ、上質なコーヒー・メーカーが台所のカウンターに届くこともないからだ」
アンチ『ビジョナリーカンパニー』。
だからといって良いものだけが残ったとか、
そんな単純な素朴ダーウィニズムでケリがつく問題ではない。
「医原病
治療者がもたらす害。たとえば、医者の介入によって利益よりも
害が多くもたらされる状態」
言えてる。
ともかく作者は既成のシステムの不備を
いちゃもんをつけるように指摘する。