重っ!

処刑人 (創元推理文庫)

処刑人 (創元推理文庫)


偶然だが、図書館のWebサイトが年末年始の間に
新しくなっていた。
資料になりそうな本を検索したら見つけたので
予約じゃなくて直接借りに行こうと
自転車を走らせる。
結局、目当ての本は見つけることができなかった。
借りられるのをいやがって隠れたのかもね。

仕方なく関連本を選んでカウンター前に並ぶ。
前の女の子が分厚い本を大量貸し出し。
卒論か課題の参考にでもするのだろうか。
トートバッグに入れて担ぐ。
「重っ!」とつぶやく声が聞こえる。

『処刑人』シャーリイ・ジャクソン著の補記。
いかすガーリッシュ文藝なのだから、
タイトルは原題直訳じゃなかったほうが
よい気がする。
ちょっと乾いた(ク―ルな)感じが
岡崎京子の漫画を思わせる。
あるいは
サリンジャーの『ライ麦畑でつかまえて』の女性版とも
言えなくはない。
主人公はまだ17歳だが大学の女子寮には喫煙コーナーがあった。
アメリカは喫煙は18歳から、飲酒は20歳からだそうで。
納得。
作家の父親との手紙でのやりとり。
秘密の日記。
いい気になると天井知らずでいい気になって、
落ち込むと地球が滅亡するくらいまで落ち込む。
振れ幅の大きいガラスのジェネレーション。

帰りに公園を抜ける。
日当たりのいいところの梅の木に
花かつぼみか。らしきものが、見えた。

見つけられなかった本を改めてPCから予約する。

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