サークル・ゲーム

内面からの報告書

内面からの報告書

 

暑いのはごめんだと思ったら、
降ればゲリラ豪雨
たらふくランチを食べた猫は、
雷の音も気にせず昼寝。

『内面からの報告書』ポール・オースター著を読む。
『冬の日誌』では作者の「身体」面から書いたものだが、
この本は「精神面」について書いたものだ。
著者がいかにして作家になったかを書いたもの。
ポール・オースターを作ったものについて
時系列で書いている。
アイドル、ヒーロー、友だち、異性。
本、テレビ、アニメ映画。
ユダヤ人であること、裕福な家庭ではなかったこと、
公立校出身であることなど。
幼年→少年→青年→壮年。
しかし、微に入り細に入り、
これほどまでに記憶しているものなのか。

「タイムカプセル」という章では、
元妻であるリディア・デイヴィスに送っていた膨大な手紙が
ベースになっているらしい。
手紙が忘れていた時間の封を切る。
なんだかブログを読んでいるような気分。
自分の才能に対する自信と不安が交錯する時代。
パリのアメリカ人時代。

「アルバム」という章に納められた多数の写真や図版を
眺めるだけでも楽しい。

作者が学んだコロンビア大学は、そうか、『いちご白書』の舞台か。
大昔、見たけど、ラストが壮絶、切なかった。
そこに流れる『サークル・ゲーム』。
バフィ・セント・メリーもいいが、
作詞・作曲を手がけたジョニ・ミッチェルのカバーもいい。

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