- 作者: アリスマンロー,Alice Munro,小竹由美子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2016/10/31
- メディア: 単行本
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昔、友人が住んでいた公団に行ったとき、
小柄痩身、甚平姿の老人を見かけた。
鈴木清順だった。
友人に聞いたら、同じ団地住まいとか。
『 陽炎座』『 ツィゴイネルワイゼン』を
桑沢デザイン研究所の隣に建てられらた
架設テントの映画館で見た。
そのシネマプラセットの仕掛け人、
荒戸 源次郎が昨年亡くなった。で、鈴木清順。
総括は、たぶん、週刊文春の小林信彦のエッセイで。
『ジュリエット』アリス・マンロー著を読む。
エンタメ系小説のように飛ばし読みができない。
だって、それだと、まったく内容がわからないから。
「ジュリエット三部作」は、3度読んだ。
1度目は下書き、2度目はペン入れ、3度目はベタあるいは着色。
ようやく全貌が見えてきた。ああそういうことかと。
短編なのだが、あえて省略というのか。フェイドアウトだらけ。
俳句みたいに、読む人の想像力にゲタを預ける方式かも。
訳者あとがきで「ジュリエット三部作」が、
ペドロ・アルモドバル監督により
映画化されたことを知る。
母と娘の話だが、小説のままでは映像化しにくいと思う。
感想が書きにくいからということは、
作品のできの判断の目安には決してならない。
あとは、やはり、『パワー』に、うなった。
エスパーだった女性の話。
これがまた作者らしい仕立てで。