「ヒットソング」の作りかた―大滝詠一と日本ポップスの開拓者たち (NHK出版新書 506)
- 作者: 牧村憲一
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2016/12/08
- メディア: 新書
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『「ヒットソング」の作り方』牧村憲一著を読む。
CMソングで大瀧詠一と出会って
シュガーベイブ、山下達郎、大貫妙子、坂本龍一、
加藤和彦などなどのミュージシャンのディレクター、
プロデューサーとして
著者がかかわっていたアルバムを結構持っていた。
LPレコードさ。
フリッパーズ・ギター以前。
日本のポップスの生き証人といえば大げさだけど、
道なき道を苦労して切り拓いた
日系移民の一世をふと思い浮かべた。
この手の本だと音楽評論家か
もしくはミュージシャンの回想録的なものが多いのだが、
現場というか裏方から見た私的日本のポップス史。
成功もあるが、失敗もある、その方が当然だけど多い。
めげることなく作者は良質の、新しいポップスに立ち向かう。
三木鶏郎の継承者とみなされた大瀧詠一、
大瀧詠一と山下達郎の音楽に対する立ち位置の違いは、
特に面白かった。
山下達郎のソロアルバム『サーカス・タウン』は、
いま聞いても新鮮だが、ニューヨーク、ロスレコーディングに
骨を折ったのが、作者だったとは。
参考までに。作者が所属していたCM制作会社の話。
『みんなCM音楽を歌っていた―大森昭男ともうひとつのJ-POP』田家秀樹著の拙レビュー。