事件は現場で起きている、ポップスもだ。

『「ヒットソング」の作り方』牧村憲一著を読む。
CMソングで大瀧詠一と出会って
シュガーベイブ山下達郎大貫妙子坂本龍一
加藤和彦などなどのミュージシャンのディレクター、
プロデューサーとして
著者がかかわっていたアルバムを結構持っていた。
LPレコードさ。
フリッパーズ・ギター以前。

日本のポップスの生き証人といえば大げさだけど、
道なき道を苦労して切り拓いた
日系移民の一世をふと思い浮かべた。
この手の本だと音楽評論家か
もしくはミュージシャンの回想録的なものが多いのだが、
現場というか裏方から見た私的日本のポップス史。
成功もあるが、失敗もある、その方が当然だけど多い。
めげることなく作者は良質の、新しいポップスに立ち向かう。

三木鶏郎の継承者とみなされた大瀧詠一
大瀧詠一山下達郎の音楽に対する立ち位置の違いは、
特に面白かった。

山下達郎のソロアルバム『サーカス・タウン』は、
いま聞いても新鮮だが、ニューヨーク、ロスレコーディングに
骨を折ったのが、作者だったとは。

参考までに。作者が所属していたCM制作会社の話。
『みんなCM音楽を歌っていた―大森昭男ともうひとつのJ-POP』田家秀樹著の拙レビュー

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