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人喰電車

独白するユニバーサル横メルカトル (光文社文庫)

独白するユニバーサル横メルカトル (光文社文庫)


連日のように続く電車の人身事故。
その対策として某電鉄会社では、
ベンチャー企業が開発した
走行中飛び込んだ人体を瞬間に取り込み収納する装置を導入。
緊急停車することもなく、そのまま運行することが可能に。
手間取る後処理も一切不要。
てなことには、いかないか。
尾ひれをつけると、
人間の肉体の味を覚えた電車が
夜な夜な血に飢えてこっそり走っては、酔客などを襲い出す。

こんなことを思いついたのは、
『独白するユニバーサル横メルカトル』平山夢明著を読んだから。
ホラーでグロいとかネット上の噂では聞いてはいたが、
初読つーか初毒。
前回のエントリーで『大いなる不満』セス・フリード著を
取り上げたが、こちらも、かなり、刺激的だった。
ホラーからSFまで多彩な味わいの短篇集。
かなりのテクニシャンだが、
スムージーのように、素材感、元ネタ、感化された作品が
なんとなくわかる。
違うかもしれないが『無垢の祈り』は、スティーブン・キング
『すさまじき熱帯』は、タイトルからして『悲しき熱帯』のもじり。
筒井康隆や『地獄の黙示録』あたり。
『独白するユニバーサル横メルカトル』は、なんと道路地図帳が主人公。
丁寧な物腰だが、なんとなく慇懃。
いまならお節介なカーナビとかかなあ。
事実の方が虚構よりとんでもないことを見せてくれるいま。
SFもホラーも読み手の度肝を抜くのは容易じゃない。
ほかのも読んでみることにしよう。

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