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ロックな私小説

へんてこな この場所から

へんてこな この場所から


『へんてこな この場所から』桜井鈴茂著を読む。
作者の最新刊。といっても、
2008年に文芸誌に掲載されたのもあるから、
出るまではつらかったぜ、たぶん。
ぼくは個人的にもっと売れてもいいと思う作家なのだが。

初期の作者の主人公は、まだ20代後半のフリーターだった。
売れない作家や元バンドマンとか。
この作品では今や30代後半のフリーターが主人公。
ハローワークへ行くと求人ファイルがあるが、
それが若い年代だと結構分厚いのだが、
35歳以上になると、薄っぺらくなる。
しかも、職種は限定される。
限りなく不透明に近いブラックって感じ。

喰うためにアルバイトをして、
次を模索する、宙ぶらりんな状態。
いつキレて堕ちていくのか。板子一枚。
そこで出会う訳ありの男や女。
断酒会、AAに通う女と付き合う。
ブルース・スプリングスティーンの歌詞にも通じる
リアリティのあるほろ苦さ。
若者言葉を使うなら、かっけえロックな私小説

この本を白水社のエクスリブリスシリーズに
ラインアップしても何ら違和感はないだろう。

著者の作品の拙レビューをば。
『女たち』

『冬の旅』

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