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スティグマの社会学

スティグマの社会学―烙印を押されたアイデンティティ

スティグマの社会学―烙印を押されたアイデンティティ


去年出した企画案の決定が出た。
2案出してB案の方。
意外な案で決まるもの。
ただし、展開案は修正を求められる。
連休明けから再度ネタを拾ってまとめなければ。

スティグマ社会学―烙印を押されたアイデンティティ
 アーヴィング・ゴッフマン著を読む。
1980年に刊行された古い本、古典と言ってもいい本だが、
多々得るものがあった。

スティグマという言葉を用いたのは、明らかに、視覚の
鋭かったギリシャ人が最初であった。
それは肉体上の徴(しるし)をいい表わす言葉であり、
その徴は、つけている者の徳性上の状態にどこか異常なところ、
悪いところのあることを人びとに告知するために考案されたもので
あった」



「徴は肉体に刻みつけられるか、焼きつけられて、その徴をつけた
者は奴隷、犯罪者、謀反人―すなわち穢れた者、忌むべき者、
避けられるべき者(とくに公の場所では)であることを告知したので
あった」

 

 

見た目にとどまらず内面まで。それは、同化が基準で異化を是認しないことで、
フーコーの唱える「リベルタン」とほぼ同義で
最悪、違うと見なされたら一緒くたに教護院に監禁してしまう。

スティグマは、対他的な社会的アイデンティティ
即自的な社会的アイデンティティの間のある特殊な乖離を
構成している」

 

「(スティグマは)属性ではなくて関係を表現する言葉なのだ」

 

 

それは「常人」とスティグマをもった者との関係であり、
スティグマをもった者同士との関係だ。
そこに生じるヒエラルキーは、いかんともしがたいものなのだろうか。
同情と差別は、小さな原因でオセロゲームの駒同様に反転する。
「常人」とは健常者のことだと思うが、
訳者もあとがきで適語かどうか気にしている。

 

「一つの規則が破られると、平衡をとりもどす措置がとられる、すなわち、矯正機関か、あるいは造反者自身かのいずれかが、破壊行為を終息し、破壊されたところを修復するのである。」

 

 

しかし昨今では「平衡をとりもどす」ことも、ましてや「修復」も
困難になっているようだ。

ノーマライゼーションダイバーシティということが叫ばれており、
少しは進展しつつあるようだが、
スティグマは鬼子になってあちこちで噴出しているような。
この本を読むと、その根底にあるものを、考えることができる。

村上春樹の『1Q84』のヒロイン青豆と
スティーグ・ラーソンの『ミレニアム』の
リスベット“ドラゴン・タトゥーの女”サランデルでは、
どちらが強いだろうかなどと妄想する。

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