蒸気嫌

動きの悪魔

動きの悪魔


『動きの悪魔』ステファン・グラビンスキ著を読む。
ポーランドのポー」「ポーランドラヴクラフト」と言われる
作者の鉄道もの恐怖短篇小説集。
線路、踏切、駅、保線工夫、山、岩、暗い森。
霧と蒸気、煙、石炭のにおい、煤。
生き物のように走る蒸気機関車
常軌を逸した蒸気機関車
(座布団、一枚!!)
それに憑りつかれた人々。
鉄ちゃんじゃなくて。
スチームパンク好きには、たまらん一冊。
螺鈿細工かプロジェクションマッピングを思わせるSLを
あしらった凝った装丁は、いかにも版元らしい。

新幹線じゃダメだ、電車でもダメだ、やはりSLが絵になる。
廃線になった線路を走るかつて花形だった蒸気機関車
亡くなったはずの機関士と釜炊き。影の向こうに覗ける姿は。

最後の作品『トンネルのもぐらの寓話』では、
偶然だがクトゥルーと類似したキャラクターが出て来る。
クトゥルーでピンと来ない人には、いしいひさいちの地底人とか。
乱暴な連想か。

そう言えば「きかんしゃトーマス」にも、怪談があった。


 

記憶しているものは、見つけることができなかった。
後に「きかんしゃトーマス」は3DCGになったけど、絶対に昔の人形劇がいい。
ナレーションは森本レオの名調子でさ。
サンダーバード」もそうだ。

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