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君に薔薇薔薇…という感じ

新装版 虚無への供物(上) (講談社文庫)

新装版 虚無への供物(上) (講談社文庫)

新装版 虚無への供物(下) (講談社文庫)

新装版 虚無への供物(下) (講談社文庫)

『虚無への供物』(上)(下)中井英夫著を読んだ。


小栗虫太郎黒死館殺人事件』、夢野久作ドグラ・マグラ』とともに、日本探偵小説史上の三大奇書と並び称される」

虚無への供物 - Wikipedia


そうだが。

ぼくは、その2冊とも頓挫してしまったので、
『虚無への供物』は、読み通せるかと思ったが、
意外や意外、すいすい読めてしまった。

「反推理小説」だそうで、
殺人事件が連鎖して起きるのだが、その推理の合間の当時の世相や
五色不動と五色の薔薇の関連性、
シャンソンなどその耽美ぶり、ディレッタントぶりが絢爛かつてんこ盛り。
楽しくて。
ハードボイルドだとモノローグ、自身への語りが
延々と続くが、
この作品では、どの人物たちもよく喋る。
真面目な社会派ミステリーファンは、推理性の弱さを指摘するかもしれないが、
極言すれば、それはどうでもよろしい。
作者の織り成す絢爛な世界に浸りきればいいのだ。

小林信彦だと思うが、東京人は、間取りにこだわるそうで、
この小説も間取り、部屋のインテリアなど細かく描写している。
ま、密室殺人なぞは、そうしないと伝わらないし。

唐突だけど、殊能将之の作品にもつながるものを感じた。
と、思うのはぼくだけだろうか。

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