- 作者: リチャードドーキンス,吉成真由美
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2014/12/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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『進化とは何か』リチャード・ドーキンス著を読む。
「イギリスの子どもたちを対象にしたクリスマスレクチャー」
をまとめたものだそうだ。
で、基本が話し言葉なので、いままでのドーキンスの著作よりも
わかりやすく、作者の「進化」に対する考え方が頭に入る。
吉成真由美の訳も上手で読みやすい。
ランダムに気になった箇所を引用。
「われわれが今まで永らえ、生き残ってきたのは、これまでずっと成功
しつづけてきた祖先たちの遺伝子を通じて、祖先として成功しつづける
ために必要だった要素をすべて受け継いでいるからです」
それは
「驚くほどラッキーなことだ」
と。
「進化はとてもシンプルなところから始まります。―略―この
シンプルな基礎の上に、「デザイノイド」(デザインされたように見える)物体が、「自然選択」によって作られていく。
そしてこの「デザイノイド」物体が、人間の脳のように大きな脳を持って初めて、デザインするという行為が本当に現れてくる」
「進化はゆっくり」、しかも予定調和ではない。
突然変異とか。カンブリア紀の生命大爆発とか。
「私たちのDNAは自分の自己複製機を作る。私たちは、DNAがひたすら同じDNAのコピーを作るために組み立てられた機械なのです」
「生物は遺伝子の乗り物に過ぎない」という有名なフレーズをひも解くと、こうなる。
しかし、「遺伝的決定論」には、否定的。
「カエルの子はカエル」というが、すべてが遺伝で決まっていたら、
つまらないし、進化もさほどではないだろう。
「環境」とか。やはり、ドーキンスの考えた「ミーム」という概念は有効だと思う。
この暑さ、上野動物園のシロクマはさぞつらいだろうな。
と、カップのシロクマを食べる。食べている間は、ひえひえ。