丸尾善三郎の冒険

佐々木邦 心の歴史 (大人の本棚)

佐々木邦 心の歴史 (大人の本棚)

中学生時代に、友人たちと同人誌を出すことになった。
軽く引き受けたものの、書くことがない。
まあチャラけたヤツだったので、ユーモア小説みたいなものを
書いたような気がする。
担任の先生に誰かが読んでもらったみたいで、
「きみのは佐々木邦みたいだね」と言われた。
誰だ、佐々木邦って。
そう思って幾星霜。

『心の歴史』佐々木邦著・外山滋比古編を読んだ。
またまたみすずの本。
『心の歴史』という仰々しいタイトルは、何ゆえ。
狙いか。
ハイカラで洒落ているユーモア。
獅子文六から毒気を抜いたような。
><BR><
外山滋比古の解説によると、英語の達人だったらしい。
あちらのユーモア小説をそのまま読んで
自作の小説に応用していたのだろう。
教師と作家の二足の草鞋。
草鞋は、ストローサンダルズ。
ルー大柴みたいだけど。

ぼくなら、
「丸尾善三郎の冒険」という釣り風のタイトルにして、
「―大学教授はなぜ社長になったのか。―」
という副題でもつけてみる。
できの悪い2時間ドラマ告知の新聞のテレビ欄みたいだが。
ウォーの『ポール・ペニフェザーの冒険』のパクリだけど。
共通するキーワードは「放校処分」。

ウィキペディア赤瀬川原平が、
みすず書房の本を白難解、思潮社の本を黒難解」と呼んでいたという
記述があって、言い得て妙だと思った。
池袋西武百貨店の本屋コーナーの一角に「ぽえむ・ぱろうる」があった。
ここは、見事なまでに黒本屋だった。

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