何人も証人のための証言をしない

パウル・ツェラン詩集 (双書・20世紀の詩人 5)

パウル・ツェラン詩集 (双書・20世紀の詩人 5)

パウル・ツェラン詩集』飯吉光夫編・訳 小沢書店刊を読んだ。
詩からパウル・ツェランへの評論まではずれなしの名コンピ詩集。

特にこの一文に打たれた。

プラトン―「というのは死については、何人も知るすべがない」、
そしてパウル・ツェラン―「何人も証人のための証言をしない」。
それでも、つねに、われわれは自分のためにある道連れを選んでいる―
われわれのためではなくて、われわれの内なる、われわれの外なる
何ものか、われわれが到達することがあるまいある一線を越えるために
われわれ自身が欠けていることを必要とする何ものかのために。
あらかじめ喪われている道づれ、爾後われわれの代りをなす喪失そのもの。証人の証人でない者はどこにさがしもとめられようか?」
最後に語る人 モーリス・ブランショ

読めば読むほど味わい深い。
21世紀になって時代がよもや逆回転しようとは。

頭と胃が重い。企画が煮詰まった状態。
胃腸薬のTVCMで「鉛呑んだか俺の胃」とかってコピーがあったけど、
そんな感じ。
でも、いま、福音のメールが。

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