木も見て森も見る

森を見る力: インターネット以後の社会を生きる

森を見る力: インターネット以後の社会を生きる

 

マウスの右クリックができない。
どうやら臨終みたい。
「Shiftキー」+「F10」でできるけど、
慣れてな~い。
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『森を見る力』橘川幸夫著を読む。
ネットやtwitterなどで著者の発言は、断片的に読んではいるが、
こうしてまとまると、読みごたえがある。
「インターネット後の社会を生きる」のに、必須なのが「森を見る力」だそうだ。
こう述べている。

 

「「森を見る力」は、現実の問題を無視して、遠くから高みの見物を
することではない。現実の問題を直視しながら、それだけにとらわれずに、遠い地点から同時に現実を見る力である。人は感じる力と考える力を持っている。どちらにも偏重しない平衡感覚を持つ者を、大人と呼ぶ」

明言じゃなかろうか。
石橋を渡ってから叩くのが「感じる力」のみの人。
あるいは、石橋を叩きながら渡る。どっかの首相みたいな人。
石橋を叩いて一向に渡らないのが「考える力」のみの人。か。

林雄二郎は、生前こう述べていたそうだ。

「いますぐ役立つための学問を浮世系、いますぐ役立たないが、人類の大きな視点に立てば意味のある浮世離れ系の学問がある」

 

作者は、こう解釈する。

「浮世系とは「木を見る力」、浮世離れ系とは「森を見る力」と言って
よいと思う」


いまの大学の人気学部って、大抵「浮世系」だよね。
ビッグデータという情報の森にも迷子にならずにいるのには、
この力がなくてはと。

「就職しないで生きるには」。
そして好きなことで家族と喰っていけるには。
そのための考え方やヒントがゴロゴロしている本。
何せ『ロッキング・オン』の創刊からの実体験に基づいているから、これはマジ。
晶文社らしい一冊で、
スミ一色のサイのマークが金色に見えた。

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