- 作者: 秦早穂子
- 出版社/メーカー: リトル・モア
- 発売日: 2012/03/26
- メディア: 単行本
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『影の部分』秦早穂子著を読んだ。
ゴダールの『勝手にしやがれ』という邦題の命名者として
知られる作者の自伝的小説。
『愛のむこう側』朝吹登水子著のようなものかと思い込んでいたら、
戦前の日本の山手、インテリゲンチャ階層の作者自身の家庭の
第二次世界大戦による没落と、
自立してフランスに渡りキャリアウーマンの先駆け、
映画の買い付けの日々が、
ヴァージニア・ウルフばりにサンドウィッチされている。
水もしたたる若かりし頃のアラン・ドロンや
胎動期のヌーベルバーグなどなど。
素材は良いのだが、どうも読みづらい。
もったない気がする。
ライターを立ててインタビューした原稿に手を入れるとか、
すればよかったのに。と、勝手に思う。
どーした、編集者。
マーチならぬ、マッチ、近藤真彦を起用したTVCMが好評らしく、
甥の勤めているカー用品会社は、販売がアップしたそうだ。
絨毯爆撃のTVCM、やっぱ、効くじゃん。
ま、予算があれば、だけどね。