- 作者: 松崎有理
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2011/09/29
- メディア: 単行本
- クリック: 9回
- この商品を含むブログ (4件) を見る
ビーチボーイズのアルバムをまとめて聴きながら、『あがり』松崎有理を読む。
東北地方にある都市(って仙台)の大学(って東北大学)の
生物学の研究室が舞台。
そこに出入りする理系学生や大学院生、教授などのSFチックな日常生活。
SF的なムードよりも喫茶店(断じてカフェではない)や
珈琲(あえて漢字表記なわけ)に、かつての学生時代を重ねてしまう。
気分は、『哀愁でいと』ならぬ、郷愁でいと。
たびたび出て来る論文執筆を代行する代書屋に興味を覚える。
ぼくもゴーストライターをしたことがあるが、
論文のパスする率が高い、実績があると、原稿料も比例して高くなるそうだ。
社会へ出る、出される前のモラトリアム時代。
大森一樹監督の『ヒポクラテスたち』を彷彿とさせる。
仙台は義兄宅があって、何回か行ったことがあるので、
土地勘はある。
実際の地名が、それらしく虚構化されていて、それも面白い。
時々聞くFM世田谷の
[natsukashino pops stream] 4:00-7:00。
まあ有線のJpopチャンネルと同じなんだけど、
ノンストップで次々とかかるポップス。
気持ち悪くなるほど、覚えている。