リリック

ヒップホップの詩人たち

ヒップホップの詩人たち

『ヒップホップの詩人たち』都築響一著を読む。
たぶんコアなファンがいるラッパーたちのリリックと
半生を作者のインタビューで綴ったもの。
形から入ったBボーイズたちが、
ヒップホップを聴くだけじゃ物足りなくって
オリジナルを作る。ライブで発表する。
西村賢太が絶滅寸前の私小説作家といわれているが、
彼らのリリックには、まったく同じとは言わないが、
共通するものを感じる。
Youtubeで彼らのラップを、ちらほら聴いてみるが、
それぞれに違っている。言葉が刺さる。
プロテストフォークとかあったが、
もっと切実で、もっとリアルで。
地方都市の繁華街が、リトル東京化して、
地元で事足りる。
グレイトフル・デッドのやり方を、偶然かもしれないが、
踏襲している。
変わったもの、変わらないもの、
変わってはいけないのに変わったもの。
韻を踏んである日本語は、耳に心地よく、しみる。
英語さえも。
ぼくはリアルタイムじゃ知らないが、
『ニューミュージックマガジン』で
内田裕也はっぴいえんどのメンバー(確か)で
日本語で歌うロックで激論を戦わせた時代とは
隔世の感がある。
やる気のある編集者よ、誰か、ラッパーに小説執筆を
依頼するものはいないか。
なんだか、煽られている。単細胞ゆえ。


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