鮎川哲也名作選―冷凍人間 (河出文庫―本格ミステリコレクション)
- 作者: 鮎川哲也
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2002/04
- メディア: 文庫
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急遽、電子書籍の原稿を書くことになる。
ネタ収集から。
BGMは『バカラック・ベスト』。
『鮎川哲也名作選』鮎川哲也著を読了。
本格推理以外のいろんな風味が味わえる初期短編集。
『地虫』は、既読のものとは別バージョン。
既読のやつの方が、バリとりができていてまとまっている。
『ダイヤルMを廻せ』は、
「ヒッチコックの映画のダイジェスト・ノベライズ」。
『他殺にしてくれ』は、「ハードボイルド・タッチ」。
田中小実昌訳の『チャンドラー』シリーズを思わせる。
江戸弁というのか。
ボリス・ヴィアンが
アメリカのハード・ボイルド作家ヴァーノン・サリバン名義で書いた
小説『墓に唾をかけろ』も、原文で読むと、こんな感じなのかな。
劇画の初期の作品にも通じるものがある。
『怪虫』は、まさに『モスラ』そのものなのだが、
解説によると『モスラ』の「5年前に」発表されたそうだ。
これが話題になっていたら、怪奇SF作家になっていた。
なってないだろう。
『マガーロフ氏の日記』
「古いオルゴールから出てきたロシア語の紙片』。
マガーロフ氏がマンモスを運ぶ日々が綴られていた日記だった。
ボルヘス的というか文字で構築した寄木細工。
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