- 作者: 上田早夕里
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2012/02/18
- メディア: 単行本
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『ブラック・アゲート』上田早夕里著を読む。
エメラルドゴキブリバチ
というのがいる。ゴキブリを「幼虫の宿主」にするのだが、
この小説は、人を宿主にするハチの話。
パンデミックものなら得体の知れない謎の菌やウィルスが
忍び寄る怖さがあるが、こちらはハチ。
姿は見えるが、増殖能力は凄まじく、
特効薬や治療法もないらしく、どうなる。
このあたりのドラマが読ませどころ。
幼虫が孵化してすっかり栄養源の枯渇した人体から
わくシーンは、『エイリアン』をイメージした。
途中、ストーリーがかったるくなるが。
以前、妻の本家にいったとき、
木の窪みにつくったミツバチの群れを、
スズメバチの群れが襲っていた。
小さなミツバチは、大学ラグビーのかつての
明治のようなスズメバチの猛進から
早稲田のように懸命にディフェンスしていた。
あとから聞いた話では、
ミツバチは希少となったニホンミツバチだったとか。
タイトルはキリンジの『エイリアンズ』から一部引用。