花粉症

死んでも何も残さない―中原昌也自伝

死んでも何も残さない―中原昌也自伝


温かい日、でも、すぐに寒くなるとか。
『太陽と北風』の旅人のように蹂躙される。
眼がかゆく、くしゃみも出る。


『死んでも何も残さない』中原昌也著を読む。
正しくは、語りおろしの自伝だから、著じゃなくて、談か。
本来なら小説で出すネタなんだけど、
本人が書きたくないらしく、語らせた。
住まいは東京・青山、親はイラストレーターという家庭に生まれ育つ。
サラリーマンの家庭とは、ひと味違ったエキセントリックな家だったようだ。
乱暴にいえば、二世タレントみたいなものだろう。
和田誠の子どもはロックミュージシャンになったが。
ご多分に漏れず、早熟っちゃー早熟。
ぼくが大学生の頃、東京12chでオンエアしていた『モンティ・パイソン』に
染まるとは。
ノイズ音楽、アートそして小説。
もう小説は書かないのだろうか。
ウィトゲンシュタイン
「語りえぬものについては、沈黙しなければならない」
と言う。
兼好法師は『徒然草』で
「物言わぬは腹ふくるるわざなり」
と言う。
さて、どっちだ。


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