ブリコルール

日本辺境論 (新潮新書)

日本辺境論 (新潮新書)

ここまで暑いと、さすがにエアコンをオンにする。
1階のはフィルター掃除をしたが、2階は足の踏み場がなく、まだ。


一昨日、夜中のJWaveを聞いていたら、
三谷幸喜が清水ミチコに離婚をすすめていた。
洗濯をしようとしたら、洗濯機の操作で不明な点があり、
別れた元妻にメールした件は、私小説というか、
ウディ・アレンの映画のように、ほろ苦い。


『日本辺境論』内田樹著のとりとめのない感想。
最近はもっぱらブログで、矢継ぎ早に出る著作はごぶさたしていた。
まあ面白くてタメになるという立ち居地は変わらず。
請け売り先も堂々とカミングアウトされて、オープンすね。
中心-周縁でいえば、日本は極東、辺境の島国だ。
極東、FarEast、東の果て。
で、中国−朝鮮半島経由で漢字以下様々な文化が輸入された。
確か、韓国をイギリスに例えるなら日本はアメリカだと。
辺境ゆえに第二次世界大戦で敗戦するまで支配されることはなかった。
たぶん運が良かったのだろう。
右側の人がお怒りになるかもしれないが。
日本にはプリンシパル(原則)がないと非難されるが、
これも辺境人の特性なのだろう。
「駆逐米英」から一転して「ギブミーチョコレート」になったり。
韓国や中国はいまだに、日本の戦争責任を非難しているのは、
プリンシパル(原則)があるからなのだろう。
漢字を平かな、カタカナにアレンジするなど、
あるいは欧米では単に油を取れば廃棄していたクジラを
実にヒゲまで無駄なく活用していたり。
また加工貿易がお手のものというのも、そのあたりにあるようだ。
で、引用。

「資源の貧しい環境を生き延びるために人間が「その有用性や意味が現時点ではわからないもの」の有用性や意味を先駆的に知る能力を発達させるのは類的にはごく合理的なふるまいだからです」

「このような能力を選択的に開発する人のことをクロード・レヴィ=ストロースは「ブリコルール」(bricoleur)」と呼びました」

「「野生の人」は本質的にブリコルールです。彼らの世界は資源的には閉じられています。−略−それゆえ、ブリコルールたちは「道具」の汎用性、それが蔵している潜在可能性につよい関心を示します」

2001年宇宙の旅』に出て来るモノリス、それに触れて進化するサルみたいなものか。
「資源の貧しい環境を生き延びるため」の知恵を出し合って
ポスト原発社会へかじを大きく切ってほしい。


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