うみの苦しみ

誰でもいいから長く続けてくれ、総理大臣。
民主党政権は、自民党政権のたまりにたまったツケや膿を
きちんとするわけだから、大変っちゃ、大変。
野球だと敗戦処理のピッチャーみたいなものだけど、
たまには味方の打線が奮起して勝ち投手になれることもあるのだから。


梅雨寒というのも肌寒い。
プリンタのインクがたぶんないのだろう。
ネット通販で注文する。


『平成幸福論ノート』田中理恵子著の続き。

「経済成長は、効率性とスピード重視の精神によってなされてきた。だが、それだけでは多くの人々が「幸福」を感じられずにいる。そこで、周知のようにこの「ファスト」な大量生産大量消費文化に対し、近年「スロー」が提唱されてきている。−略−辻(信一)は、「スロー」を表す端的な言葉は、「つながり」であると論じている」

「「ファスト」な大量生産大量消費文化」って
マルクスいうところの「疎外された労働」とカブる。
稼ぐ仕事とやりたい仕事の違い。
作者は「つながりの再編」が「幸福の再編」になると。
「孤」からの脱出。

さらに作者は三木清の「人生論ノート」からこう引用している。

「幸福について考えることはすでに一つの、恐らく最大の、不幸の兆しであるといわれるかも知れない。健全な胃をもっている者が胃の存在を感じないように、幸福である者は幸福について考えないといわれるであろう。しかしながら今日の人間は幸福であるために幸福について考えないのであるか。むしろ我々の時代は人々に幸福について考える気力をさえ失わせてしまったほど不幸なのではあるまいか」

たぶん書かれたのは戦前・戦中かと思われるが、
なんだかいまの時代にぴったり当てはまる。うまいこといいやがる(失礼)。
つーか、でも、あれか有史以来人間はそういう思考回路だったのかもね。
「幸せの青い鳥」とか。

作者はこうつなげる。

「してみれば、今日の幸福への希求や解釈のあまりの多様化もまた、時代の過剰と不幸の表れだろうか」

だからビジネスチャンスとばかりに、
スピリチュアルだのオカルトだのカルトがはびこるのだろう。


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