2つの記事

昨日の新聞で目をひいたのは、これ。
2010年5月27日朝日新聞「論壇時評」。評者は東浩紀だった。
テーマは「「新しい公共」   他者への理解と説得力磨け」

新しい公共」とは「政府とNPO、市民運動の3者の連携」によるもの

だそうだ。
しかし、アンチとして「反市民的な感情」−サヨク嫌いとか−がネックとなる。
さらに問題なのは、

「行政に頼ること、政治に期待することそのものへの忌避感である」

と。
いわゆる小さな政府、ネオリベ支持派かと思ったが、
「忌避感」とは政治不信であって、支持する政党がないというぬかるみは
ますますズブズブになっている。
自民党がダメだから民主党にした。なのに。
マニフェスト通りいかないから、すぐさまペテン師呼ばわりするは、どうだろう。
会社だと今期の営業売上目標とか掲げるけど、
なかなかその数字をクリアすることは困難だし。そう思えないだろうか。
長〜い目で見てください(by小松政夫)。ま、限界はあるけどね。


唸ったのが、この箇所。

「問題は言葉だけか。討論は論理のみで成立するものではない。
公共的な議論は強い感情喚起力も備えなければならない」

ディベートだと言葉数や声のでかい人、
難しいことを理路整然と話す人が優性に見える。
でも、ほんとはそうじゃない。
やっぱり人は論理じゃなくて感情で動くいきものだし。
朝日新聞を購読していない人は、図書館ででも。
長くはないが、実にいい批評だと思う。
今後小説家になったとしても、批評は書き続けてもらいたい。


んで、昨日のWebで目をひいたのは、これ。
ECO JAPAN 石弘之:「地球危機」発 人類の未来 口蹄疫
の流行と循環型稲ワラ文化の崩壊

リード部分引用(怒られるか)。

「 宮崎県の口蹄疫の流行は最悪の事態になり、最終的に処分されるウシやブタは20万頭を超え、補償額は1000億円に達するともみられる。
病気を起こしたウイルスのDNA分析から、大陸から侵入してきたことは確かなようだ。日本に飛び火した原因は、さまざまな説が飛び交っている。
そのなかで、状況証拠から、中国から輸入した稲ワラが口蹄疫ウイルスで
汚染されていた可能性が指摘されている。
この背景には、稲ワラまでも輸入に頼るようになった農業の構造にある。」


原因は渡り鳥とか人間(ツーリスト)とかいっていたけど、これは知らなんだ。
グローバリゼーションだの航空網の発達によって
いいものもそうでないものも蔓延、流行が高速化してしまった。


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