もっと古くさいぞ、私は

文学鶴亀

文学鶴亀

企画が思うように進まない。とりあえず2案作ろうとは思うのだが。


週末は、『文学鶴亀』武藤康史著と『四月馬鹿』ヨシップ・ノヴァコヴィッチを読む。
武藤康史ってそうか、とっくに書評やコラムをまとめた単行本が出ていると思ったら、
これが最初なんだ。意外。
ヤスケン(安原顯)が編集していた『マリクレール』などで書いていたし、
9巻中5巻持っている『吉田健一集成』の編者でもあるし。
当時の『マリクレール』は前半のカラーファッションページと後半の映画・文学など
特集の文字だらけのモノクロページのミスマッチというか、
それがなぜか時代にフィットして話題になっていた。
売れたかどうかは、知らないが、一時期、面白い雑誌だった。
ぼくはカラーページは、TVCM企画のビジュアル資料にして、
後半はシネマガイドやブックガイドにしていた。


作者のこれまで発表した原稿から粗よりした中身は、こってり系。
作者は、ぼくより若干年下なのに、この古くささ、トラッドっぽさは、なんなんだ。
全編、入試問題に出てもおかしくないほど、格調の高い文体。
日本文学と日本語と日本映画と演劇と朗読カセットテープ。
渋い、渋い。でも演劇は、平田オリザを評価していたりする。
神保町あたりの敷居が高く、入りづらい古書店を連想させる。
ま、委細気にせず、端から読んじまえば、そりゃ楽しいんで、
こんなイチャモンつけなくてもいいんだけどね。


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