- 作者: 西村賢太
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2006/12
- メディア: 単行本
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またまた追加分の原稿。昨日、恵比寿で打ち合わせしてきた仕事のネタ集めなど。
冬物をクリーニングに出して、袖を通さなかった服をどうしようかと考え、思考停止。
戸棚に戻す。ケチ、モノグサ。読まない本と一緒で、デッドスペースは減らない。
この辺の坪単価を考えると、苦笑。
捨てられない男、つーか、オヤジ。
『暗渠の宿』西村賢太を読む。作者の第一作目の単行本。
「けがれなき酒のへど」は、初出は同人誌。
ソープ嬢に恋心を抱き、なんとか足抜けさせて
いっしょに暮らすことを夢見る、モーソーする男の話。
実に身勝手な暴走片思いなんだけど。
結局、借金の肩代わりなど貢ぐ金が、なくなると、金の切れ目が円の切れ目で、
音信不通となってあっさりと捨てられる。
淡い夢を見ながらも、心の一隅では成就しないことを覚悟している。
女の子もはじめは、営業的おしとやかスタイルなのだが、次第に地金が出て来る。
あるあるコールを繰り返すオレ。
いやはや古典的なネタ。救いようがないのだが、なんでこんなに惹かれるのだろう。
『コミックモーニング』に連載されていた新井英樹の漫画『宮本から君へ』を
毎回、なんだ。だせえ。ってつぶやきながら、読んでたけど、そんな気分。
ダメ男のグズグズの恋愛ものを「情痴小説」っていうらしい。
古井由吉は、どうだろう。たぶん、そうだと思うのだが。
で、早速『情痴小説の研究』北上次郎著を借りる。