ゴドクを待ちながら

哲学の誤読 ―入試現代文で哲学する! (ちくま新書)

哲学の誤読 ―入試現代文で哲学する! (ちくま新書)

デロンギのオーブンがおシャカになった。
ほぼ天寿をまっとうしたと考え、二代目をネットで探す。
いちばん安価なお店へ注文。
ぼくが密かに狙っていたものは、先送り。


『哲学の誤読』入不二基義著を読む。
野矢茂樹永井均中島義道、大森壮蔵、
この哲学四天王(勝手に命名)の入試問題及びその解答に対して
作者が添削するという二重構造。
たとえば1+1=2であるならば、明解だけど、
文章問題は厄介。一応、答、答(仮)が記載されているが、
首肯できるのもあれば、いちゃもんつけたくなるものもある。
実際に、引用者に解いてもらったら、不正解かも。
ほら、プロの歌手が、カラオケで持ち歌歌っても
点数が、素人よりも低い、そんなあんばい。
極端な話、みんな正解にすればいい。だって、「誤読」なんだから。
乱暴か。なら、素敵な「誤読」にマルをつけるとか。


もっと乱暴なのは、論考やエセーの一部を引用して出題する入試問題の方。
「群盲象を評す」ではないが、核心の部分を割愛するのはどうなんだろう。
まあ落とすための(受かるための)問題だから、
ふるいにかけるのは、止むを得ないのか。


作者のとことん考えるスタイル、文章は、何もそこまでと思いつつ、
あ、そういう見方もあるのかと、お、そうかそうかと、術中にはまっていく。


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