おもろー

やらなきゃいけないことはいろいろあるんだけど、
広川太一郎が亡くなったので先送りにする。
マグカップが、彼が声を演じていた『ムーミン』のスノークだ。
モンティ・パイソン』のエリック・アイドルの吹き替えなど、
いま思うとその後の人格形成に感化されている。
おバカなサブカル学生だったんで、広川太一郎のマネは持ちネタにしていた。
広告会社に勤務していたとき、ラジオCMの依頼でもしていたのだろう、
直接、本人の電話をとったことがあった。
広川太一郎 wikipedia


『もしもあなたが猫だったら』竹内薫著を読む。
あっさりしているんだけど、問題提起、「思考実験」が
理系〜文系、哲学〜物理学を自在に横断していてきわめて面白い。
ええと、こんなところ。


量子テレポーテーション
FAXはオリジナルは手元に残り、いわば劣化コピーが送信先に届く。
この原理で「テレポーテーションされてしまったら」どーする。
スター・トレック』のようにね。
しかし、そうなのかと。
たとえば火星から「転送装置で地球に帰還した」。でも
「同じような自分が、まだ火星に取り残されている」としたら、
地球に転送された自分と火星にいる自分。
「どっちが「本物の私なんだろう」」
パラレルワールドじゃないけど、うーん、考えてしまう。
ところが「完全なオリジナルが転送される仕組み」、つまり、完全なテレポーテーションは
量子テレポーテーションしかない」そうだ。でも、作者によると実現する可能性は
いまのところ、ひじょうに少ないとか。


あと、おもろーだったのは、人間はいろんな仮面をつけており、
これはPersonalityの語源がPersonaに由来しているって心理学の最初の方で習うけど。
2ちゃんねる」などのネットでの書き込みなどで、匿名をいいことに、
別な人格を装ってアラシとか、しちゃうけど、実は違う。
「そこではその人の本性が出ちゃう」と。

「みんなが完全なる仮面を被った状態というのは、一転して誰も演じなくていい状況なんです。
つまり、常に誰かに向けての仮面だったはずなので、みんな仮面を被っちゃっているということは、
もうそこには語るべき対象、たとえば父親とか子どもとか、同僚とか、そういうのはいないんですよ」

「「2ちゃんねる」を見ていて思うのは、仮面を被りながらも、その下の自分を出すことが
快感だということ」

なるほどとは思うが、玉ねぎの皮むきと同じで、仮面の下には異なる自分の仮面があって、
それを外すと、また異なる自分の仮面があって。芯などというものはないと思うんだけど。


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