スノッブはお好き

佳人の奇遇

佳人の奇遇

いやはや。年末モードはどこ吹く風。
スケジュールが真っ白だった恐ろしい何年か前の同時期を
考えれば、グチなど言えるわけはないんだけど。
ノド元過ぎれば…ってヤツかな。
と書いたけど、テレビがつまんない特番ばっかになると年末を感じる。
んで、tsutayaが儲かると。


ちょいと気分だけでもスノッブになろうと、『佳人の奇遇』島田雅彦著を読む。
はじめて、この作者の小説を読む。
かつて勤めていたとき、制作管理の女の子が、その美男子ぶりで(たぶん)ファンだった。


オペラ『ドン・ジョヴァンニ』を上演するコンサートホールに
絡むさまざまな人間模様。映画でいうところのグランドホテル形式。
どんだけ諷刺が利いた変化球の恋愛ものかと思ったら、ほどほどだった。
たっぷり詰まったオペラなどクラシック音楽のウンチクは、
初出が『婦人画報』だからか。
でも、束の間現実逃避したいぼくには楽しく読めた。
登場人物の濃いキャラは、佳人よりも奇人、変人かも。
ゴーゴリチェーホフの作品にも似ているような気がするのは、当然か。


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