過去にこだわる

ビジネスに日本流、アメリカ流はない

ビジネスに日本流、アメリカ流はない

取材日程決定を待ちつつ、資料の読み込み。
資料本で『ビジネスに日本流、アメリカ流はない』中村建一著を読む。
コマツアメリカ社長を務めた著者の体験に基づくビジネス論。
「アメリカ人、日本人、イタリア人の違い」ここが、はたと膝を打たせた。

「日本人は農耕民族のため、過去へのこだわりが、現在と未来への
こだわり方よりも多いようである。−略−どんなに努力しても自然災害の
前には人間なすすべもなく、収穫も無に帰す場合もあるので、性格は悲観的と
なり、自然災害に備える貯蓄志向の堅実派にならざるを得ない」

どことなく和辻哲郎の風土論にも通じたりして。
はは、根っからの日本人気質の自分。振り返る、振り返る、ことあるたびに。
「貯蓄志向の堅実派」は、どうだろ、団塊、ポスト団塊の世代までかも。
でも、アメリカでも農業従事者は自ずと自然への畏敬の念は抱いているはず。
怒りの葡萄』の世界。

「アメリカ人は過去も考えず未来もあまり考えず、現在偏重のところが
あるのは、狩猟民族だからであろう−略−狩猟作業そのものがグループ活動
というより個人プレーのため、獲物を獲った個人が評価され、加点主義が
適用される背景がここにある」

だからいまだに銃社会なんだな。
「未来もあまり考えず」ノリでサブプライムローンを利用して住宅を購入して
返済不能、不履行に陥る。サブプライムローンって、公庫の「ゆとりローン」と
おんなじ仕組みだよね。

「ラテン系(イタリア人)の場合は、−略−未来志向が非常に強い。
−略−彼らには過去に築いた信頼関係へのこだわりは一切ない。
−略−過去、現在ににこだわっていては、改善はできても
奇抜なイノベーション的なアイディアは出てこない」

未来派ってのもイタリアからだし。


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