マンガ家

謎のマンガ家・酒井七馬伝―「新宝島」伝説の光と影

謎のマンガ家・酒井七馬伝―「新宝島」伝説の光と影

昨夜、なんとはなしに水木しげるのTVドラマを見る。
香川照之が水木を演じているのだが、なにもそこまで特殊メイク(?)までしたり、
口調まで真似なくとも。いい役者なんだから。竹中直人じゃないんだから。
終戦記念日に向けての反戦なのか。南の島というパラダイスの、生き地獄。
体制の怖さ、不条理を感じる。アベ首相は見ただろうか。


漫画家つながりというわけではないが、
『謎のマンガ家 酒井七馬伝』中野晴行著を読む。
日本のマンガの流れを変えた手塚治虫の『新宝島』に関わって消えた人。
ぐらいしか知らなかった。


酒井は、絵がうまく、−複数のペンネームを使い分けて描いている。
アメコミ調、劇画調、キャラクターっぽいものなど、作品の一部が採録されているが、
ほんとに上手い−さらにアニメーションの知識もあったそうだ。
『新宝島』は当初、酒井名義で発表され、手塚名義に変更された。
作者がいうように、酒井と手塚の合作(正しくは酒井が監修・一部無断加筆)でなければ、
誕生しなかっただろう。


手塚は東京、中央へ出て行ったが、大阪に残った酒井。
年齢差もあるが、漫画家のエゴ、執着も酒井の方が弱く、
赤本から紙芝居、TVアニメーション
ともかくマンガが描ければよかったようだ。
さいとうたかおも影響を受けたとか。
マンガを描き続ける執着はあったが、金や権力、マンガ革命なんていうのとは、
無縁なコーラ好きのオッチャンだった。


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