進化しすぎた脳―中高生と語る「大脳生理学」の最前線 (ブルーバックス)
- 作者: 池谷裕二
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/01/19
- メディア: 新書
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『進化しすぎた脳』池谷裕二著の読書メモ。
以前、講義をまとめた刊行した本を母本に、1章プラスしたもの。
カバーに書かれているように、
こんな刺激的な講義を受けたら、人生観が変わってしまうだろうな。
ぼくも、大学で千葉康則先生の大脳生理学の講義を受けて、
カルチャーショックを感じたもの。
引用4ヵ所。
「脳というのは進化に最小限必要な程度の進化を遂げたのではなく、
過剰に進化してしまったと、言えるのではないか。進化の教科書を読むと、
環境に合わせて動物は進化してきたと、と書いてあるけど、これはあくまで体の話。
脳に関しては、環境に適応する以上に進化してしまっていて、
それゆえに、全能力は使いこなされていない」
脳の過剰な進化が、人間にさまざまな功罪をもたらした。
脳の進化に適応した体、義体とかうまくフィットすれば、
どーなる。天使か、悪魔か。
「世界があって、それを見るために目を発達させたんじゃなくて、
目ができたから世界が世界としてはじめて意味を持った。
もしみんなが魚の目を持っていたら、たぶん全然違った世界の解釈をしていると思う」
唯物論的というのか、なぜか文学っぽくて、
文字通り世界系?
「「意識」の条件の一番目は、−略−「判断できること」。−略−
「表現を選択できる」ってことだ。」
「僕らが世界を体験しているという実感、その感覚がクオリアだ。
−略−「クオリア」というのは表現を選択できない。リンゴが甘酸っぱいのは
もうしょうがない。「脳」がそういうふうに解釈して「私」にそう教えているから、
もう、これは仕方がない」
形而下とか、そういう話で頭がぐるぐるするんで、中座。
スピリチュアルめいたものをイメージする人、
ひょっとして『オーラの泉』ファンだったりして。
−続く−かも。