腐っても

目白雑録〈2〉―ひびのあれこれ

目白雑録〈2〉―ひびのあれこれ

午前中小雨の中、銀行作業を済ませる。
いついっても某銀行支店のATMコーナーは混んでいる。
月末の繁雑期に一台故障してなかなか直らなくて、
どっかのオヤジがエライ剣幕で怒っていたっけ。

戻ってきて、向こう3ヵ月の仕事の手書きスケジュール表をこさえる。
ありゃ、年が明けちまう。回収できるものは回収しなきゃ。関係者各位、夜露死苦!

体がヘバッくると、何やら辛いものがほしくなる。
タンタン麺やトムヤムクン、テグタンクッパ…。スーランタンもいいな。
即席麺なら辛ラーメン(袋麺のほう)、ああ、よだれが。

それ的な感じで気持ちがダウナー系になると、金井センセイのエッセイが読みたくなる。
で、『目白雑録2』金井美恵子著を読む。
相変わらず小気味いい毒が随所に散りばめられていて、
右も左もギゼンのニオイを察知すると情け容赦なく斬りまくる。
ドMなオヤジだったら、こういうツボをおさえた言葉攻めはたまらんのだろうなと、
自分も含めて思う。

元祖十代作家、元祖腐女子作家としてデビュー以来幾星霜。
『愛の生活』をぼくがはじめて読んだとき、ハタチの頃か、
印象は洋楽を自分なりに昇華して自分なりの和製ポップスにカッコよく仕上げた、
そんな風に思った。なんて言えるのは、いまだから。

作者は詩人でもあられるので、当時の散文詩のような小説を読み込むのは、
苦渋といえば苦渋だった。
なぜ、読んでいたのか。たぶん、クラスの女子に「何、読んでんの」と尋ねられて、
金井美恵子さ」っていいたかったという不純なモチベーションだったのだが。
金井美恵子経由で吉田健一を知った。

愛猫の食事代、治療代のためにせっせと原稿を書いて稼ぐ暮らし。
自称“猫ババァ”は、スカパー導入以来、すっかりサッカー狂と化してしまったようだ。
シマダマサヒコにも厳しくって、シマダもドMかな。

よく女性は小さいときからオバサン化してるともいわれるし、
オバサンになっても少女性は残留(失礼な表現だったら失礼)しているともいわれる。
腐っても鯛なのだ。別に他意はありませぬ。

女性→男性、オバサン→オジサンに置き換えた場合、この命題は真か偽か。

倉橋由美子の『スミヤキストQの冒険』を『スキヤキストQ〜』と誤植(?)
もしくは間違えた男の話は笑た。
間違えたほうがおいしそうでいいじゃあ〜りませんか。
『スミヤキストQの冒険』懐かしい。何の予備知識もなしに田舎の書店で
講談社文庫版を買ったはいいが、
ついていけなかった。中学、高校、どっちだったっけ。

資料、読み込み中。猫は寝台で丸くなる。