永遠の少女-3  ぼくの中の彼女へ

おにいちゃん―回想の澁澤龍彦 作者:矢川 澄子 メディア: 単行本 『おにいちゃん 回想の渋澤龍彦』矢川澄子著を読む。 作者がかつて渋澤龍彦と夫婦だったことを知った時は、かなりびっくりした。やはり作者といえば名うての翻訳者で、ファンタジーから絵本ま…

永遠の少女-2

アナイス・ニンの少女時代 作者:矢川 澄子 メディア: 単行本 『アナイス・ニンの少女時代』矢川澄子著を読む。 …にしても、華麗だ、華麗すぎる。「彼女の生涯にかかわりあったボーイたち」。父ホアキン・ニン、夫ヒューゴー・ガイラー、ヘンリー・ミラー、精…

永遠の少女-1 「少女-老女予備軍としての」「老女-少女後遺症としての」

「父の娘」たち (平凡社ライブラリー) 作者:矢川 澄子 発売日: 2006/07/11 メディア: 単行本(ソフトカバー) 読んだ本、ただいまレビューへと発酵中。なんで、昔、書いたやつを連投で。 『父の娘たち 森茉莉とアナイス・ニン』矢川澄子を読む。 文中の「少…

「仏蘭西のポオと呼ばれ」

夜鳥 (創元推理文庫) 作者:モーリス・ルヴェル 発売日: 2003/02/12 メディア: 文庫 『夜鳥』モーリス・ルヴェル著 田中早苗訳を読む。 「仏蘭西のポオと呼ばれ」る著者の短篇集。『新青年』に掲載されたもの。大正や昭和初期ですぜ。 怖い話や残酷な話ばっか…

ぬいぐるみとしゃべる人は-2

ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい 作者:大前粟生 発売日: 2020/05/01 メディア: Kindle版 『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』大前粟生著を読む。 残りの3篇の短いあらすじと感想。 『たのしいことに水と気づく』ハリネズミカフェで恋人からプロポーズさ…

ぬいぐるみとしゃべる人は-1

ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい 作者:大前粟生 発売日: 2020/05/01 メディア: Kindle版 『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』大前粟生著を読む。 軽くふわふわしているが、読み終えるとどっしりと残る。そこいらを思いつくままに。 タイトルと装丁をみて…

シン・マジック・リアリズム

未知の鳥類がやってくるまで (単行本) 作者:西崎 憲 発売日: 2020/03/27 メディア: 単行本(ソフトカバー) 雨の日、『未知の鳥類がやってくるまで』西崎憲著を読む。 この作品は日常と非日常が混然一体となっている。あり得る、あり得ない。ある、ない。い…

「中国のウィリアム・ギブソン」

荒潮 (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ) 作者:陳 楸帆 発売日: 2020/01/23 メディア: 新書 『荒潮』陳 楸帆著 中原 尚哉訳を読む。 都市鉱山という言葉がある。膨大なゴミを資源として再利用するもの。携帯電話やパソコンには微量の金などのレアメタルが使われて…

出口なし

ワーニャ伯父さん/三人姉妹 (光文社古典新訳文庫) 作者:チェーホフ 発売日: 2013/12/20 メディア: Kindle版 『ワーニャ伯父さん/三人姉妹』チェーホフ著 浦雅春訳を読む。あらすじのような、感想文のような。 『ワーニャ伯父さん』大学教授に好きな学問に没…

思い出ぽろぽろ

映画監督 神代辰巳 作者:辰巳, 神代 発売日: 2019/10/27 メディア: 単行本 先週末は分厚い『映画監督 神代辰巳』をずっと読む。特に初期の日活ロマンポルノから他社の神代監督の作品は、ほとんど見ていた。文芸座など池袋の二番館・三番館で。十代終わりから…

背中合わせの喜劇と悲劇

桜の園/プロポーズ/熊 (光文社古典新訳文庫) 作者:チェーホフ 発売日: 2013/12/20 メディア: Kindle版 『桜の園/プロポーズ/熊』チェーホフ著 浦雅春訳を読む。『かもめ』で戯曲を読むのに少しはなれたようだ。 『桜の園』モスクワから美しい桜の園にある…

梅雨時でもマスク、つらい

奪われた家/天国の扉 (光文社古典新訳文庫) 作者:コルタサル,フリオ 発売日: 2018/06/08 メディア: 文庫 「Social Distance」が「Social Death Dance」に聴こえたら 耳鼻科よりも神経科に行った方がいい。 『アラバスターの壺/女王の瞳 ルゴーネス幻想短篇集…

自由を『われらに』

われら (光文社古典新訳文庫) 作者:ザミャーチン 発売日: 2020/02/28 メディア: Kindle版 チェーホフなど、なんだか光文社古典新訳文庫を読む率が高い今日この頃。 その一冊、『われら』ザミャーチン著 松下隆志訳を読む。 訳者というと個人的にはソローキン…

道を閉ざされたら、別な道を拓けばいい

コロナ禍で図書館が閉まっていて手持ちの本を読むことが多かった。『恐怖の愉しみ』上・下 平井呈一編訳も改めて読んで名人芸的な訳文に魅了された。 断弦 作者:岡松 和夫 メディア: ハードカバー 『断弦』岡松和夫著を読む。著者は平井呈一の姪の夫にあたる…

『小説版韓国・フェミニズム・日本』を読む-2

小説版 韓国・フェミニズム・日本 作者:チョ・ナムジュ,松田青子,デュナ,西加奈子,ハン・ガン,イ・ラン,小山田浩子,高山羽根子,パク・ミンギュ,パク・ソルメ,深緑野分,星野智幸 発売日: 2020/05/26 メディア: 単行本 忘れていた。特別定額給付金申請書が届い…

書き下ろし・訳し下ろし・大根おろし

小説版 韓国・フェミニズム・日本 作者:チョ・ナムジュ,松田青子,デュナ,西加奈子,ハン・ガン,イ・ラン,小山田浩子,高山羽根子,パク・ミンギュ,パク・ソルメ,深緑野分,星野智幸 発売日: 2020/05/26 メディア: 単行本 童話『北風と太陽』ではないが、日増しに…

二か月遅れで

何もなかったかのように混んでいる朝の電車。デパートやショッピングセンターもオープン。マスクが息苦しい季節になったが、マスクと手指の消毒はめんどくさがらずに。 行きつけの図書館も今日から。中には入れないので読みたい本はネット予約。 案の定、混…

ヒトは装飾動物

「装飾」の美術文明史―ヨーロッパ・ケルト、イスラームから日本へ 作者:鶴岡 真弓 メディア: 単行本 先日、若い女性がローライズのジーンズで折りたたみ自転車に乗って 脇をギリギリすりぬけていった。一陣の風が吹き、彼女のTシャツのすそがめくれて、ちょ…

お嬢さん お入んなさい

お嬢さん [DVD] 発売日: 2017/07/21 メディア: DVD 図書館がやっと再開する。手持ちの未読本も底をつき、再読本も飽きたので、書店に行って仕入れる。 『小説版 韓国・フェミニズム・日本』、『われら』ザミーチャン著 松下隆志訳。ブックジャンキー、好物は…

ウーバーアマビエ お代は災厄

十字路で信号待ちしているとそれぞれにウーバーイーツのデリバリーバッグを背負ったアマビエがいた。 日本全国いたるところに現われた。略してウーバーアマビエ。 疫病退散、千客万来。 注文者は料理と配達手数料を災厄で支払う。 災厄の度合いでお代が違う…

翳りいく街は、悪夢をむさぼる

少年トレチア 作者:津原 泰水 発売日: 2020/04/16 メディア: 文庫 『少年トレチア 』津原泰水著を読む。 東京郊外、緋沼(ひぬま)市新興衛星住宅団地、通称緋沼サテライトで、殺人事件が起きる。続いて、緋沼中央公園の鳥類園内で飼育されていた白鳥が児童…

一人置きに座っている

朝の電車、席がきれいに一人置きずつに埋まっている。みんながみんなマスクをして。整然としているので、そのバランスを崩すのは悪い。 でも、座ってゴースト・ストーリーのアンソロジーの文庫本、続きを読みたい。いいとこなんだ。どうしよう。 電車の車輛…

図に乗る図録

へそまがり日本美術 禅画からヘタウマまで 作者:府中市美術館 発売日: 2019/03/16 メディア: 単行本(ソフトカバー) 一転、涼しい。梅雨寒のよう。 アフター6ジャンクション。「日本翻訳大賞」の話。◆20時 翻訳家たちにいろいろ聞いてみる特集 by柴田元幸、…

モリガールとヤバガール

「盛り」の誕生 女の子とテクノロジーが生んだ日本の美意識 作者:久保 友香 発売日: 2019/04/18 メディア: 単行本 なんだか街も電車も人も増えているような気がする。 生存のための、喰っていくための見切り発車なのか。律義にマスク姿で走っている人を見る…

ヒトは、白紙じゃ生まれてこない-3

人間の本性を考える ~心は「空白の石版」か (下) (NHKブックス) 作者:スティーブン・ピンカー 発売日: 2004/09/30 メディア: 単行本(ソフトカバー) ひきこもって、仕事。合間に、『人間の本性を考える 心は「空白の石版」か(下) 』スティーブン・ピンカー…

ヒトは、白紙じゃ生まれてこない-2

人間の本性を考える ~心は「空白の石版」か (中) (NHKブックス) 作者:スティーブン・ピンカー 発売日: 2004/08/31 メディア: 単行本(ソフトカバー) 『人間の本性を考える 心は「空白の石版」か(中) 』スティーブン・ピンカー著 山下 篤子訳の感想メモ。 こ…

ヒトは、白紙じゃ生まれてこない-1

人間の本性を考える ~心は「空白の石版」か (上) (NHKブックス) 作者:スティーブン・ピンカー 発売日: 2004/08/31 メディア: 単行本(ソフトカバー) ヒトの意識が生まれるとき (講談社選書メチエ) 作者:大坪 治彦 メディア: 単行本 『人間の本性を考える 心…

再読、読了

辻 (新潮文庫) 作者:古井 由吉 発売日: 2014/05/28 メディア: 文庫 持続化給付金、申請する。どうなることやら。 合間の合間に、『辻』古井由吉著、再読を読了。しかし、「辻」だ、辻。人生の辻。現実の辻。辻では道が交差して出会いや別れが生じる。 老い、…

お化けと化学(ばけがく)

アラバスターの壺/女王の瞳 ルゴーネス幻想短編集 (光文社古典新訳文庫) 作者:ルゴーネス,レオポルド 発売日: 2020/01/08 メディア: 文庫 『アラバスターの壺/女王の瞳 ルゴーネス幻想短篇集』ルゴーネス著 大西亮訳を読んだ。アルゼンチンの作家・詩人。作…

猫が来なくなった

連休明け。電車がやや混んだような気がする。休業を止め、再開する店もちらほら。 1人暮らしの子どもがなかなか熱が下がらない。やっと病院へ行ったが、新型コロナウイルスのPCR検査は希望者のみとかで希望しなかったとか。 つべこべいわず怪しい患者はPCR検…